統合失調症のケアマネジャー

人生の大半をメンタルヘルスに費やしてきた男性の経験談

こんにちは。pepeneeです。いつも記事を読んでくださってありがとうございます。今日は、統合失調症等の精神疾患に罹った方がなぜこの社会を生きるのが辛いのかについてお話ししようと思います。

 

まず、精神疾患に罹る方の特徴として、自分を殺して他人に合わせて人付き合いをしてしまう傾向にある、という事実があります。僕を例にして考えていきましょう。僕は家庭で幼少期から父親の身体的暴力(殴る等)、大声で罵倒する心理的虐待を日常的に受けて育ちました。結果、親のどんな理不尽な要求にも自分を押し殺して作り笑顔で受け入れて生きていました。そうしないと児童である自分が家庭という密室の中で生きていく事ができませんでした。その生存戦略で生きてきたのです。いわゆる”いい子”ですね。

 

しかし、一歩外に出ると、正常に発達している児童たちが大部分を占めている訳です。つまり、他者と自分との要望に空気を読みながら上手に駆け引きして他者の欲求と自分の欲求を満たすコミュニケーションを自然に行えている世界です。この、他者と自分の欲求を環境の倫理を守りながら同時に満たすコミュニケーションは、本人の主体性をしっかり伸ばされた安定した家庭環境で育つことが一番大切です。本質だけとらえると自分の欲求を一番大切にしながら、自分の欲求を満たすために他者の欲求も配慮に入れるコミュニケーション。しかし、家庭環境に何らかの問題を抱えている児童は自己の欲求を押し殺している事に慣れているため、上手く自己表現できません。ここでも他者の欲求にただただ付き合ってしまうという他者優位な上下関係が出来やすい訳です。そして、それを人付き合いとして当たり前だと考える。さて、そんな僕が社会に出るとどうなるか。

 

社会で作られた倫理や道徳、ルールに加え、上司からの業務命令、同僚、同じ職場で働く人々との人間関係。そのすべてにただただ従うことが生きる方法だと思ってしまいます。こうして、心身ともにすり減り、自分の自然な欲求を押し殺して他者欲求に従うだけの生活に限界がやってくるのです。ここだけの話ですが、社会で当たり前とされている倫理や道徳、ルールもよく考えればおかしな点もたくさんある訳です。この社会では、体力のある20代、30代が低賃金で働き続け、企業の売り上げを上げる現場のエンジンとなる訳ですが、それは、体力のなくなってきた企業の40代以降の高給取りを養っていくルールです。しかし、そのルールは現在では、若い時期だけ人をこき使いその人が体力のなくなってきた45歳になってから、早期退職を促す昨今のニュースでも、明らかだと思います。こうして、精神疾患は増え続けていくのです。

 

では、精神疾患に罹った方はどうすればよいのか。それは、”自分のやりたいことをやる”ことです。今まで押し殺してきた自分の心の中にある”やりたいこと”をすこしづつ育てていく事です。他人に迷惑をかけなければたいていのやりたいことは出来ると思います。そして、やりたいことをやっていても批判してこない人と時間を過ごすこと。相手の要望に応えすぎると、人や社会にいいように使われて終わってしまいます。自分の本当の姿を見せても批判しない、受け入れてくれるコミュニティは存在します。少しづつ探してみてください。自分のやりたいことをコミュニティで行い、それを受け入れてくれる経験を増やしていく事。それが”自分らしさ”を取り戻す一番の近道だと思います。

 

最後までお読みいただき、本当にありがとうございます。このブログでは、精神疾患等に罹った方が幸せになれるような情報を中心に書いています。今後ともよろしくお願いします。