統合失調症のケアマネジャー

人生の大半をメンタルヘルスに費やしてきた男性の経験談

日本の精神疾患患者の多さをマーケティング視点から解き明かす。

こんにちは。pepeneeです。今回は、企業のものを売る戦略の一つ、マーケティング理論を紹介しつつ、その中で日本の市場に巣くう闇をあぶりだし、マーケティングが上手く機能しない事が日本の精神疾患患者を大きく増やしている現実を書いていきたいと思います。

 

まず、マーケティングとは、簡単に言うと消費者意識をしっかり把握し、そのニーズに沿った商品を企業に作らせ、その商品や企業に消費者ニーズを満たすブランドを確立し、売り上げを上げる手法のことを言います。

 

なんだか、わかったようなわからないような説明ですね。では、まずブランドについて具体的にご説明します。例えば、東京ディズニーランド。この組織体のブランドイメージは、”幸福”です。ディズニーに行けば、夢の世界に訪れる事が出来、ミッキーやミニーたちと戯れ、おいしいごちそうと楽しいアトラクションでときめくことが出来る。ほとんどの消費者は東京ディズニーランドに対して、この”幸福”というブランドイメージを抱いていると思います。

 

もうひとつ例を挙げましょう。日本のレクサス。こちらのブランドは何でしょうか。こちらは、所有することにより、自分の社会的成功や収入の高さを周囲に示すことが出来る、つまり”自己顕示欲求”をみたしてくれるブランドイメージを持っていると思います。

 

このように、商品や企業のブランドイメージが明確で良質であればあるほど商品が値段が高くても消費者ニーズを満たしてくれるので、消費者は購入してくれるのです。このブランドイメージを形成するのがマーケティングブランディング戦略という訳です。

 

さて、では実際の多くの日本の企業は、(大企業、中小企業含め)一体どんなことをしているか。それは、ブランドなどかなぐり捨てて、”より良いものを、より安く”売っちゃっているのです。そして、周囲の競合店と、明確なブランドや付加価値の差別化を図ることが出来ず、安売り競争に走ってしまっているのが現状です。つまり、値下げして商品にかかる原価を下げよう、下げようとばかりしている訳です。ここで一つの式を紹介します。

 

粗利=(価格-原価)×数量

 

因みに従業員の給料は、この粗利から支払われます。つまり、価格が下がるという事は、原価の値段を下げる事と、数量を売りさばくことでしか粗利を維持することが出来ず、長時間労働を強いられた挙句、人件費も下げられて(人件費も原価に計上されます)給料も上がらないどころか、下がる傾向にある訳です。この傾向は大企業も安売り戦略を取りますから、下請けの起業により安い原価の品を仕入れるように要求して、その下請けもそのように働きかけます。つまり、日本全体がこの商品のブランディング戦略をせず、価格の値下げ競争に力を注ぐため、働く量が増える挙句、粗利が上がらず、その結果給料が上がらないのです。

 

日本の企業体に必要なのは、アメリカのように、”より良いものをより高く”売るPRICING(適正な値決め)が一番大切なのです。

 

さて、ここまで読まれた方はもうお気づきの方もいらっしゃるでしょう。そう、長時間労働、職場の人間関係の不和、仕事への意識の高さが、安売り競争で空回りする、給料が上がらない為先行きが不安、原価を下げるために人件費を削減するための手段として企業が平気で行う正社員45歳以上のリストラ、法律上首を切りやすい人件費の安い労働力である非正規雇用の拡大。これらがすべて日本のうつ病などの精神疾患患者を増やしている理由である訳です。

 

まずは、人件費を確保し、安定した給料を確保するためにも、企業のブランディング戦略をしっかり立て、”より良いものをより安く”から、”より良いものをより高く”売るためのPRICING(値決め)をしっかりしなくては、今の不景気からは抜け出せず、結果心を病む人が減っていかないのです。

 

今日は、マーケティング視点から精神疾患の増加の本質を僕なりに解説してみました。

 

このブログでは、精神疾患等に罹った方が幸せに生きるためのヒントを書いています。今後ともどうぞよろしくお願いします。