統合失調症のケアマネジャー

人生の大半をメンタルヘルスに費やしてきた男性の経験談

デジタル化と信用経済が日本を変える2。

こんにちは。pepeneeです。今日は以前書いたデジタル化によって現在の日本が変わっていく事を論理的に解説していきたいと思います。

 

①中国、アリババによるネットスーパー『フーマー』

現在の時点で、中国はデジタル化した社会の先進国を進んでいます。今回は、そのネットスーパー『フーマー』に焦点を当ててみたいと思います。フーマーは、ネットスーパーでありながら、オフライン(現実世界)でのスーパーマーケットも実在しており、フーマーの店舗の3キロメートル圏内であれば30分以内に配送してもらえるという大きな特徴を持っています。もちろん、ネット内ですべて注文、配送、決済すべて完了でき、デジタル空間での商取引が主なのですが、面白いのは、このフーマーでは、生け簀があって新鮮な魚介類、生鮮食品を現実世界で見る事が出来るわけです。そして、屋根の方にあるベルトコンベヤーにスタッフが注文の合った商品をピッキングし、配送するまで、すべての工程をエンターテイメント的にみる事が出来る訳です。生鮮食品ということで、生ものであることからお客様からすれば、鮮度や配送までの衛生状況も一番気になるところです。しかし、実際には、オンラインでフーマーに生鮮食品をネットショッピングされたお客様は、その鮮度の良さと品質の高さに満足し、”一体こんな状態の良い生鮮食品を、どうやって30分以内に配送できるのだろう”と不思議に思い、ネットをきっかけに現実世界のスーパーマーケットに足を運ぶのだそうです。そこで、新鮮な食材の生きた姿を生け簀で見たり、スタッフの手際のよいピッキング作業や大掛かりな頭上のベルトコンベヤーを配送まで見届けることが出来、とても喜ばれるそうです。そして、商品の注文はもちろん自宅からのネット注文や、現実世界での購入も可能、そして、フーマーに居ながらにして、持ち帰るのは面倒だから、注文は現実世界、配送と決済は時間を決めて、自分たちが家に帰る頃に届くように予約することも可能なのです。

 

②フーマーの基本理念は、常に”消費者様目線”

このように、どのような注文スタイルでも、お客様が自分たちにとって一番便利で使い勝手の良い方法を提案して、柔軟に対応している訳です。そして、すべてがネット上のオンラインで完結するシステムでありながら、実際の現実世界のフーマーのスーパーマーケットは品質保証の担保になっており、また、その様子がお客様にとっての”かけがえのない体験(エクスペリエンス)”になっているということです。つまり、オンラインでのマーケットが根本にありながら、現実世界との希薄につながると思いきや、現実のフーマーは濃縮された一つの感動体験にまで昇華させているのです。

 

③日本では、ベースにオンラインがない。

それに比べて、日本のデジタル化の進展は遅れているといわざるを得ないでしょう。日本では、ベースに現実世界(オフライン)があり、オンラインは現実世界のおまけ程度にしかまだ考えられていない企業も多いようです。しかし、その怠惰な考え方の根底には、本当の意味での”お客様目線”ではなく、自分たち自身の会社のプロダクト(商品)の性能や品質ばかりにこだわっているのが現状です。つまり、そのプロダクトは誰の為に使われて、誰が必要とする品質なのか。”お客様”不在の自己満足の高品質製品を作っていないか・・・ということが言えるのではないでしょうか。

 

④デジタル化が進まないのも、現実世界での商品での不便さも根底には”お客様目線”不在の自己満足商品品質がある。

その結果、自分たちの高品質製品を”お客様”に売るとき、”お客様”からすれば、『わざわざリアルの店頭に足を運ぶ』『いちいち説明書を読む』『欠品の入荷待ちをする』などの様々な不具合が生じ、いったい誰が得をするスタイルなのか、と疑問を持たざるを得ません。

 

⑤オフラインにこだわる以上、中国が力を入れるビッグデータから情報を収集して、本当の”お客様一人一人に合ったニーズ”に焦点を当てるビジネス展開が出来ない。

世界中の企業がこのデジタル化で”お客様の購買行動”をデータとして蓄積し、そこから”お客様が欲しがるであろうサービス”を個別的に提供できるようになります。つまり、ビッグデータからのマーケティングが日本では圧倒的に出来ていないのです。皆さんも、Amazonでネットショッピングをされたことがある方もいらっしゃると思います。スマホで決済する前に”この商品を買った方は、こんな商品も買っています”というアルゴリズムをご覧になった事があると思います。これが、個人が購入したものの情報を蓄積すれば、”お客様の次の購買行動”が読めるようになるわけです。

 

⑥無駄な時間と労力を省き、いち早くデジタル化で真の働き方改革を。

これらの日本企業の体質を出来るだけ早く改善し、デジタル化を推し進め、本当の意味での”お客様目線”の企業を増やし、無駄な会議、残業、作業等を減らし、本当に時間単価の高い”生産性のある企業”になる必要があるのではないかと思います。労働者一人一人の生産性ばかりを声高に叫んでいても、組織体自体が生産性が低ければ、生産性は上がるはずがないのではないでしょうか。

 

このブログでは、精神疾患等に罹った方が幸せに生きるヒントを書いています。これからもどうぞよろしくお願いします。