統合失調症のケアマネジャー

人生の大半をメンタルヘルスに費やしてきた男性の経験談

統合失調症を抱えながら起業のメンバーになる4。

こんにちは。pepeneeです。今日も前回の続きで新しい放デイの施設で、責任者になった僕が、最初の契約者になった小学一年生の女の子の最初の面談のお話しをしていきたいと思います。

 

始めて、施設の無料体験利用をした女の子、Mちゃん。コロコロの輝く笑顔で可愛らしいアーモンド目、人懐っこくて甘えん坊さんなMちゃんは、体を動かすのがすごく得意でボール遊びが大好きな活発な女の子でした。そして、そばにいる誰かをすごく思いやることのできる優しさも持ち合わせていました。職員とMちゃんでボール遊びをしたり、トランプをしたり、かるたをしたり、無料体験の一日はあっという間に過ぎていきました。ただ、Mちゃんが一体何の障害や生きづらさを抱えているのかはわかりませんでした。

 

無料体験を通して、Mちゃんはうちの施設を気に入ってくれたらしく、すぐに本契約の運びになりました。僕の初めてのアセスメント(児童の課題抽出の面談)の初デビューの日が来ました。僕は、Mちゃんのお母さんにも自分の今までやってきたセーフティベースの原則を適用して、面談を進めていこうと考えました。

 

①相手のすべてを受け止める。

保護者様は社会の中で何らかの障害や情緒の不安定を抱えて今この場にいるはず。そのご本人であるMちゃんやそのお母さんは誰にも相談できず、苦しみ、生きづらさを抱えてこの施設に行きついた可能性が大きい。では、まず、今抱えている悩み、生きづらさをすべてこの面談で吐き出してもらって、僕(責任者)になら、どんなことでも話せると思っていただける様にすべてを包み込むようにお母さんの話を全て聞くことに集中しようと思いました。

 

②問題解決思考をする。

話を進めていくうちに、Mちゃんは学習障害(LD)の一つである、いわゆる読み書きができないことがわかってきました。お母さんは、小学一年生に上がるのに、我が子がひらがなの読み書きすら出来ない我が子がとても心配で、お母さんがマンツーマンでMちゃんと書き取りの勉強をしていると、いてもたってもいられず、”どうしてこんな簡単な字のわからないの!”と声を荒げてしまうこともあるそうです。そして、声を荒げた日は、その事にすごく自己嫌悪を感じてしまい、いやな気持ちになってしまう。とのことでした。僕たちがMちゃんの無料利用体験で全く障害を感じ取ることが出来なかったのは読み書きが無かったからなのです。

では、その浮かび上がった課題に対して、どのように問題解決アプローチをしていくか。まず、Mちゃんには、この施設を安心して、心地よく通ってもらう事を大前提として、学校から帰ってきてうちに来たらすぐ、ボール遊びなど本人の大好きな活動の前にひらがなを少しずつ保育士とマンツーマンで一日一つずつ覚えていってもらう、という方法を提案しました。

 

③安全基地を確保する。

続いては、お母さんのケアです。Mちゃんの学習障害で、不安に苛まれてしまうお母さんの気持ちに寄り添い、声を荒げたりしてしまうのは無理のないことだった、と共感する対応を取ります。そして、Mちゃんの出来ない事ではなく、出来る事、発達していってる事に目を向けていきましょうとメッセージを込めて面談しました。

 

④主体性を伸ばす。

僕のメッセージを最小限にし、あとはどうしたらいいかお母さん自身が考え、決めていくプロセスをサポートします。あとは、なぜ自分は不安に苛まれてしまうのか、それは我が子Mちゃんを周囲のお子さんの発達のスピードと比べてしまうことがあるときづいてくれました。

 

このブログでは、精神疾患等に罹った方が幸せに生きるためのヒントを書いています。今後ともどうぞよろしくお願いします。