統合失調症のケアマネジャー

人生の大半をメンタルヘルスに費やしてきた男性の経験談

心の安定を得るための前向きな行動。

こんにちは。pepeneeです。今日は、精神疾患等に罹った方が生活していくうえで安心して暮らしていける考え方とほんの少しの前向きな努力をお話ししていきたいと思います。

 

①少しでいいので、心を開ける人間関係があること。

自分の病気を含めて、自分の正直な感情や、病気の具合、今日や最近の体調について気兼ねなく話せるコミュニティーがあると精神疾患のある方はかなり楽になります。現代の社会はなかなか精神疾患であることをカミングアウトしにくい環境です。まして、自分の病気を非開示(CLOSE)で就労している方は生半可なストレスではないと思います。例えば、自分の伴侶でもいいですし、恋人、同性の親友、信頼できると思える人間関係が必要です。なかったら自分の両親でも構いません。自分の普段からの気持ちや体調を聞いてもらえる環境を出来るだけ構築していきましょう。

もし、最悪そんな環境が作れないと思った方は、信頼の足る精神科医を探してみましょう。僕はこの毎月の受診の担当精神科医さんの支えがとても大きな精神的支えになってくれました。自分の病気のことも含めて気楽に話が出来る環境として、信頼に足る精神科医を探すのも良い手段だと思います。

 

②金銭的資産(貯蓄)がある程度あること。

統合失調症だけでなく、精神疾患等で就労が難しいと判断された方は、一定の条件を満たせば障害年金が受給できます。社会的に息苦しい環境に置かれてしまっている訳ですから、社会保障は十分活用して、手続きを怠らず、しっかり受け取りましょう。もちろん、障害年金だけではなかなか豊かな生活は実現しづらいでしょうから、少しづつ、休養期間を何年か得た後、アルバイトやパートなどで月数万円の無理のない働き方をしてみるのも良いと思います。因みに、僕の場合は、福祉業界に的を絞って就職、転職をしてきたので、実務経験というキャリアを積める事が出来たのは非常にラッキーでした。認知機能障害がそんなにひどくない方は、事務系のお仕事にチャレンジされても良いのではないかと思います。そして、月に五千円でも一万円でもいいので、金銭的資産(貯蓄)を少しづつしていくと良いでしょう。金銭的資産は一年ぐらい働かなくても大丈夫なくらいの生活防衛資金だと考えましょう。また、お金を貯めるコツは、とにかく固定費、(支出)を減らすことです。携帯料金を格安SIMに変える、生活の場は実家に住む、もしくは家賃の低い田舎に思い切って引っ越す。公営、市営の住宅に応募してみるなど、家賃代はかなり大きな固定費です。ここを削減できれば心理的にかなり負担が少なくなり、金銭的資産も貯まりやすくなります。そして、不必要な保険は解約しましょう。ほとんどの保険は不要です。車も、出来れば新車購入は避けた方が良いでしょう。車は金食い虫です。毎月3万円のローンを組んで、毎月1万円の自動車保険、毎月のガソリン代、定期的に来る自動車税もばかになりません。これらを削減することで、毎月の固定費は圧倒的に低くなり、自分の金銭的資産が貯まっていきます。貯蓄が貯まれば貯まるほど、精神的なゆとりが出てくることを保証します。

 

③どの職場に行っても通用するスキル(専門性)を身につける。

精神疾患に罹った方でも、会社に求められるのは即戦力です。20代の若い方なら、会社からお給料が支払われた状態でスキルを教育してくれるでしょうが、だんだん年齢が上がるにつれて、会社にとっていったい何が出来るのか、が問われてきます。働くことを通して、経理、総務、営業、はたまた僕のように介護、福祉、ケアマネジメント等の道で一定のスキル(専門性)を身につけていこうと考えながら仕事をすることは、大いに意味があります。なんとなく毎日をルーティンでこなすのではなく、毎日、今日はこの仕事をマスターしよう、という前向きな姿勢で働くことをお勧めします。経理なら、日商簿記検定、総務なら中小企業診断士ビジネス実務法務検定、営業なら、TOEIC、販売士試験、僕の例なら、介護福祉士、介護支援専門員など、仕事をしながら、自宅で療養しつつ、自分のスキルを高めるために資格の勉強を進められると将来非常に強力なアドバンテージを発揮することが出来ます。なぜなら、実務経験と資格の二つがあれば、企業や会社はその人物を必然的に欲しがるからです。無理なく、専門性を高めていく事で、心の安定を得る事が出来るでしょう。

 

④変化に対応するメンタルを作る。

社会は常に変化しています。その変化は、精神疾患に罹っていない方でも、不安の種になっている昨今の社会情勢です。しかし、変化が激しい時代とは、今まで既得権があった社会の一定数の人間だけが得をする社会ではなく、努力をすればその努力がやりがいや、売り上げ、そして収入に直結する社会という言い方もできる訳です。変化の時代だからこそ、毎日の仕事がルーティンになってしまって同じことを繰り返しているな、と思ったときは注意してください。目的もなく転職を繰り返すのはお勧めしませんが、今このまま、この会社に居続けても自分の職能(専門性、スキル)が上がらない、と判断したなら、自分の職能を上げ続ける事が出来る環境に自らを置く覚悟を身につけて下さい。慣れた仕事から離れたくない、ある意味、今の仕事である程度楽できる、と感じている方も多いでしょう。しかし、立ち止まって、変化に対応できなくなったら、そこで成長は止まってしまいます。毎日をなんとなく過ごしているな・・・と感じたなら、自分の5年後、10年後を見据えて、ぜひ、スキルアップ、さらなる成長の為、その会社に居続けてもかまいませんから、新しい分野に挑戦し続けてみてください。挑戦し続ける事こそ、変化に対応できる真の安定を生むと考えます。

 

今回は、心の安定をもたらす4つの方法論と考え方を書いてみました。参考になればうれしいです。

 

このブログでは、精神疾患等に罹った方が幸せに生きるヒントを書いています。今後ともどうぞよろしくお願いします。