統合失調症のケアマネジャー

人生の大半をメンタルヘルスに費やしてきた男性の経験談

愛おしさが世界を救う?

こんにちは。pepeneeです。今日は、人間の心の成長、成熟と世界の現実の変化について書いていきますね。

 

①我慢したこと、辛かったこと。失敗したと思ったこと。

人間の能力は、様々です。学校で習う国語、英語、算数、社会、理科等の学科、つまり認知能力は、記憶力、理解力などの学力です。いわゆる塾に入れれば課金が利く能力です。しかし、人間は、社会に出てこの認知能力で勝負できる職場ばかりではないわけです。非認知能力である誠実に物事を進める力、グリッド、物事をやりきる力、あきらめない力、自分を客観的にみて、適切な行動を取ることができる力、目標を定め、毎日の行動を行う自制心。等々。少なくとも、学力で社会的に成功する以外に、様々な能力や性質がその人を幸福にする、成功する為に必要だったりする訳です。

 

②pepeneeは、これに心の成熟、愛おしさを含めたい。

例えば、幼少期に、可愛がられた事、心理的安全性が無かった環境で育ったとします。しかし、その子が将来成功したり、幸せになる事は難しいのか?その子は、幼少期に可愛がられなかったトラウマを、次の世代の児童たちに負ってほしくない、心を癒せるような存在になりたいと思ったとします。実際、社会に出て、障害児童の一番大事な心理的安全性を大切にした療育、保育を日々行います。心の中で本当に障害児童を自分の昔の幼少期と同じように接する事が出来る訳です。これは、母親は妊娠して、出産すると自然に自分の子供を愛することができるというケースもあるでしょうが、その出産に伴うホルモンメカニズムがあまりスムーズにいかないケースもある訳です。自分を愛する様に、障害児童を愛する行為は、幼少期のトラウマがある人の方が、愛情が強いケースもあります。しかし、トラウマをトラウマのままに自分を信じることなく自分の将来を諦めてしまった場合は残念な結果になることもあると思います。心にトラウマがある(心を安全性なく育てられないと、どんな厳しい情緒になるかが肌でわかっている)からこそ、障害児童をある程度自発的に遊ばせて、自傷他害以外は叱る事なく、愛情をもって障害児童を見守ることが出来るわけです。そして、その自分が出来なかった自発的にのびのびと遊ぶ姿を見て、自分の喜びに感じられる様になる訳です。これは、どう考えても、社会的に必要だと思われる認知能力ではなく、また、非認知能力で完全にカテゴリー化出来る能力ではなく、虐待児童や、発達障害児童を愛する力、また、児童が自分らしくのびのびと遊ぶ姿に愛おしさを感じるようになる能力なわけです。

 

③他にもたくさんの例が。

自分に障害があり、その同じ障害を持つ人の役に立つことが出来るとき、やはり大きな愛おしさという喜びがあると思います。本人が体験した痛み苦しみ、悲しみを共感できる事、そして、そこからどういった解決策を導き出してきたのか。そして、それを他者にシェアすることで、自分の体験が役に立つことが出来る。歓びに変える事が出来る。定型発達の方にも、小さい事でもあると思います。人より少し毛深い、身長が低い、少しぽっちゃりしている、などなど。そういったコンプレックスを持っている事でも、同じことで悲しみ、苦しみ、痛みなどを少なからず持つ事があると思うのです。しかし、そのコンプレックスを解消する為に努力したこと、また、そのコンプレックスを笑いのコミュニケーションに変えたこと、コンプレックスをただただ受け入れ、自分の個性だと思えるまでになったこと。その経験が、また同じようなコンプレックスを持っている人と出会い、その苦しみを共感でき、さらに昇華する術を共有できたときの喜び。これらは愛おしさという素晴らしい能力なのではないのか?そう思う様になった訳です。

 

④不思議な力。

社会経済活動は、ひたすら効率化を進め、人の心を無視し、ひたすら合理的に金銭を介して便利さを追求していきます。この合理化、人の心を無視する経済システムは、どうしても人の心を荒廃させるものがあると思います。その合理化、効率化はどんどん加速している気がするのです。しかし、人が障害や、コンプレックスを歓びにまで昇華させる人が沢山いればいるほど、また他者にも、自分にも、愛おしさという一番大切な感情を広げてくれると思っています。この、障害や、コンプレックスを昇華した感情、愛おしさは、自分と他者に感動をもたらしてくれると思っています。この不思議な感情を体験する事を、”生きる意味”と定義してもいいのではないのでしょうか。

 

⑤愛おしさが世界を救う?

人が生きる意味がない、と感じてしまうのは、人が、経済合理世界にあてはめてしまうからです。人は、痛み、苦しみ、悲しみをプラスに変え、それを他者と共有する事で生まれる愛おしさという感動こそ生きる意味だとpepeneeは思っています。その、愛おしさの優しい気持ちが世界に広がっていけば、今の冷徹な社会に歯止めをかける事が出来ると思っています。

 

このブログは、幸せに生きたいと思っているすべての人に向けて書いています。これからもどうぞよろしくお願いします。またね!