統合失調症のケアマネジャー

人生の大半をメンタルヘルスに費やしてきた男性の経験談

自分の家庭のパラダイム、文化を知ろう。

こんにちは。pepeneeです。今日は、人の人格、趣味、思考、行動パターンを大きく形作るパラダイムについてお話していきたいと思います。

 

パラダイムとは、長い環境の適応の中で、主に外部からの刺激によって得た考え方の癖、思考パターンのことを言います。なんだか難しいですね。ちょっと僕の例で具体的に見ていきましょう。

 

僕はもはや1歳か2歳の時に父親から大きな罵声を浴びせられ、殴られて育ちました。子供は親に可愛がってもらわないと心理的、経済的にも生きていく事が出来ません。そこで、僕は生きていくために辛くてもいつも笑顔で、父親には何をされても”うん、うん”とうなずき、どんな理不尽な責め苦を受けてもひたすら耐えて、なんとか毎日の食事と眠る場所だけは無意識的に確保しようと行動する事を覚えました。そこに、自分の自由や主体性など皆無でした。この行動が、家庭という一番最初のコミュニティーに適応するには、”なにをされても笑って自分を押し殺す”という学習に繋がりました。そして、それが僕の一番最初のパラダイムになった訳です。

 

そして、小学生に上がった時、自分の意見や感情を表現せずに周囲に合わせてばかりいるパラダイムが少しづつ社会というコミュニティーには適さないパラダイムであることを段々理解するようになっていきます。このお話は、いずれまた詳しくお話ししたいと思います。

このように、人は幼少期から家庭の環境で学習したパラダイムを色濃く印象付けたまま、社会でまた新しい環境に適応できるためのパラダイムを学習して、自分が最大に生きる事に有利になるように行動、習慣化していきます。

 

例えば、子供のころから親に”勉強しなさい”と言われ続け勉強しないと冷たく蔑むような態度を取られ、勉強さえ出来れば”えらいね!”と称賛と愛情をその時だけ受けられるような家庭環境に育った人のパラダイムは、容易に想像つきますよね。その人は自分の存在価値は”勉強する事”になり、同じ価値観をまた次の世代、自分の子供に無意識的に刷り込んでいく可能性が高い訳です。

この自分のパラダイムに気づく、というのは、生きづらさを抱えている人にとっては最初は苦痛であることが多いです。しかし、幼少期にかけられた無意識の”呪い”はどこかで手放し、自分を解放し、世界を正しく認識する新しい幸福のパラダイムに変えていく事こそ、幸せへの王道なのです。

 

焦る必要はありません。そして、幼少期にどんなパラダイムを両親から植え付けられたかに関わらず、最後はその両親さえ許すステージにまでもっていかなくてはなりません。今は、自分を形成している過去を振り返るのは辛すぎる・・・という方もいらっしゃると思います。そんな方は、とにかくこころが安らぐ、心地良い環境を、自分の直感を頼りに選んでいってまずは自分の心を癒す時間を多く持つ事が大切です。(統合失調症の急性期で幻覚、幻聴で大変な方は前回書いた通り、直感も何も心の声が壊れている状態ですので、お薬を信じて、しっかり睡眠をとり休息してください。)

 

このブログでは、精神疾患等に罹った方が幸せに生きるヒントを書いています。今後ともよろしくお願いします。