統合失調症のケアマネジャー

人生の大半をメンタルヘルスに費やしてきた男性の経験談

日本の空洞化と、世界の常識。

こんにちは。pepeneeです。今日は、日本の生産性の低さと世界の働き方の常識について書いていきたいと思います。

 

①1989年のバブル崩壊から現在を一言で表すなら、団塊世代の雇用を守る、だった。

いきなり衝撃的な内容ですが、1989年のバブル崩壊によって、日本の多くの会社が取った行動は、当時40代の働き盛りで一番の労働人口だった団塊の世代の雇用を守ることが至上命題だったのです。そのためにはその下の団塊ジュニアの入社を阻むことも(就職氷河期)その後の小泉構造改革でも広がった非正規雇用の拡大もすべては団塊世代の雇用と賃金を守る為だったといえます。そのワリを食っているのが団塊ジュニア以降の世代です。団塊ジュニアはまともな職にもありつけず、中年フリーター、非正規雇用を余儀なくされ、結婚もできず、少子高齢化はどんどん加速していったのです。

 

②エンゲージメントという指数がある。

エンゲージメントとは、会社に対する忠誠心、会社に対する貢献する気持ち、とでも訳せばよいでしょうか。高いと従業員の生産性も高く、低いと会社を従業員が恨んでいたりして、生産性が低い状態を表します。お察しの通り、日本は会社を恨んでいる人が多く、エンゲージメントの数値も軒並み低く、生産性が世界の基準からみてもかなり低い状態です。(世界22か国での調査で最下位。)なぜこんなことが起きるのでしょうか。それは、世界の常識、グローバルスタンダードに日本が適応できないのはもちろんですが、その適応できない理由を端的に説明するとしたなら、とにかく、団塊世代前後の雇用と賃金、正社員制を守ることを第一命題に企業が動いていた為です。だから英語が日本企業に根付かないし、ITスキルも根付かない。仕事の効率化も、意味なく長時間化する会議も、すべて団塊世代前後の世代に基準を合わせて日本市場が動いていたからです。

 

③最近になって働き方改革が叫ばれるようになったのは。

さて、守るべき団塊世代が定年退職して、退職金も確保できた近年、やっと働き方改革が叫ばれるようになりました。そして、今度は企業自体の自己保身、45歳以上のリストラ祭りです。すべて、数の論理で動く日本の風土は、団塊の世代を守ることが日本型経営であることを最近になってまざまざと見せつけてくれるようになったわけです。国も、一番層の厚い団塊の世代前後を守ることさえできれば、政治家としての票を獲得できる、その一心で政策を打ちます。あとは野となれ山となれ、金融庁団塊の世代前後の年金さえ確保できれば、あとは、2000万不足するので自己責任でよろしく、とアナウンスできるタイミングだったわけです。

 

④日本の常識は世界の非常識。

そんな既得権のしがみつきで歪みに歪んだ日本型経営は、いよいよ就職氷河期世代を使い捨てにしていきます。エンゲージメントが世界で一番低くなるのも、生産性が低くなるのも当たり前のこと。日本はこんな自己保身の論理で30年もの間だましだまし経済を回してきました。そして、日本の実質賃金は下降し続け、デフレは20年以上続きました。日本の産業の空洞化です。その間、世界はグローバル市場でどんどん力をつけてきています。最近、外国人観光客が多いのは、それだけ気軽に安価で旅行先に選ばれる国に日本がなったー。と考えても間違いではないのです。世界では、そんな日本の市場論理などお構いなしに個人のスキルを上げて、専門性を高め、一つの会社にとどまらず、日々学習し、個人の生産性をどんどん上げていく事が常識になっているのです。

 

⑤日本人の5割、6割が自らのキャリアの為に学習をしない。

日本人は、その間、仕事に関係ある書籍さえ読まない人が増えています。自分のキャリアを、職能を上げなくても、自分たちはこのまま一つの会社にいればいいと、無意識に思っているのです。周囲も勉強していないし、自分もこのままなんとなく会社に居続けられるだろう。そういった考えで生きている人がかなりの割合を占めています。しかし、会社の寿命はどんどん短くなり、個人の寿命は今や100年と言われています。もはや、数回転職するのは当たり前なのが前提の世界なのです。そして、現在の60~50代の日本の中枢を担う人々が”自分さえ逃げ切ればいい”と考えるのは自然な流れではないでしょうか。

 

⑥今からでも遅くない。個の時代に向けて、自分のやりたいことを見つけていこう。

さて、僕たち40代以下の世代は、どうすればいいのでしょうか。もちろん、逃げ切れる訳にはいきません。世界のグローバルスタンダードに日本も変化を余儀なくされるでしょう。その時、自分の”専門性”を持っている人じゃないといけない時代がやってきているのです。まずは、副業でも趣味でもいいのです。自分の本当にやりたいことを今までの生きてきた期間を振り返り、その自分の内なる声を拾い集め、行動に移していく事です。自分のやりたいこと、興味のあること、得意なことがなにか、それがわかるだけで大きな違いが出ます。なぜなら人はやりたいこと、好きなことじゃないと継続が難しいからです。自分のスキル、職能は継続がカギになってきます。ぜひ、自分のやりたいこと、好きなことで専門性を高めていって、SNSや、ブログなどで情報発信したり、興味のある資格を取得するなど、少しづつ行動することをお勧めします。

 

このブログでは、精神疾患等に罹った方が幸せに生きるヒントを書いています。今後ともどうぞよろしくお願いします。