統合失調症のケアマネジャー

人生の大半をメンタルヘルスに費やしてきた男性の経験談

すっかりお盆。暑いけど、やっぱり日本の夏です。

こんにちは。pepeneeです。今日は、すっかりお盆になった日本の夏を感じたまま書いていきたいと思います。

 

①夕方、夏祭りの花火の音に、風流を感じる。

夏と言えば、夏休み。学生の頃は夏休みが楽しみで、このまま夏休みがずっと続けばいいのにな・・・と思っていました。小学生の時、まだ幼い弟の手を引いて近所の夏祭りに出かけた夏。華やかな色とりどりの浴衣を観ながら、出店を回る。祭りの中心に櫓があり、そこを盆踊りしている姿は、とても日本人の文化を深く感じる景色なんだな、と今になって感じます。そして、現在、部屋にいると、夏祭りの花火の音でハッとします。そうか、夏祭りなんだ・・・そして、ベランダに出て隣の家に出されている風鈴の音を感じながら”あの辺から音がする・・・〇〇町のお祭りだね・・・”そう確認して、その場所のお祭りに行った光景や、花火を見るために陣取った場所どりなんかを思い出します。そして、大人になってからも当時大好きだったガールフレンドと一緒に見た花火、初めて握ったあの柔らかい手・・・そのすべてが大切な僕の現在を形作る色とりどりの思い出として胸にしまわれている事に気づくのです。

 

②人生は、目標を達成する事だけが目標じゃない。

そんな僕の夏の思い出を花火の音で蘇らせてくれる脳は、とても素晴らしいな・・・と思います。あの夏の一瞬一瞬が大切な足跡として記憶に保存されている。毎日の仕事や家事に追われていても、なにかのきっかけでとても幸せで穏やかな時間の記憶がふっと蘇る。僕自身、虐待を受けて育ちましたが、それでも一日のうち24時間ずっと虐待されていたわけじゃない。虐待は社会的ハンデを抱える一要素だけれど、人によってネガティブな要素は様々に大なり小なり持っている訳で・・・誰にも言えない苦しい過去やなんとも言葉にできない悲しみ、虚しさなどそれぞれみんな感じている。

 

ジョジョの奇妙な冒険の第一巻の冒頭。

子供の時、ドラえもんが大好きで、全巻揃えて読んでいました。不思議な事に、僕の好みではない”ジョジョの奇妙な冒険”の第一巻だけ、家の本棚にありました。一巻だけなのです。そして、その第一巻の冒頭に、こんな言葉が書かれていました。”ある二人の囚人が鉄格子越しに外を見ている。一人は星を見た。一人は泥を見た。”・・・この言葉、当時の小学生低学年だった僕にはあまりピンとこなかったんですね。しかし、今ならよくわかります。この言葉に秘められた本当の意味が。僕の場合は、虐待やいじめ、統合失調症が泥。そして、努力する大切さ、継続する事、自分の可能性を信じる事、資格、これらが星にあたる。そして、この夏の思い出を花火の音で蘇らせてくれる何気ない平和な日常の一コマ一コマこそ、星なのではないか。つまり、泥の方が目につきやすいが、実際には人生は星と呼べる出来事の方がたくさん用意されていて、その日常の輝きにいかに気づけるか・・・人生の豊かさとはそういうことなのではないか・・・そうしみじみ思う夏の夜でした。

 

このブログでは、精神疾患等に罹った方が幸せに生きるヒントを書いています。今後ともどうぞよろしくお願いします。